Japanese
English
症例
横紋筋融解症から急性腎不全を呈し透析導入に至った重症蜂窩織炎の1例
Serious Phlegmon Leading to Dialysis Because of Acute Renal Failure Due to Rhabdomyolysis
髙橋 沙希
1
,
渡辺 雪彦
1
,
高橋 一夫
1
Saki TAKAHASHI
1
,
Yukihiko WATANABE
1
,
Kazuo TAKAHASHI
1
1藤沢市民病院,皮膚科(主任:高橋一夫前部長,侯 建全現部長)
キーワード:
蜂窩織炎
,
急性腎不全
,
透析
,
横紋筋融解症
,
プロカルシトニン
Keyword:
蜂窩織炎
,
急性腎不全
,
透析
,
横紋筋融解症
,
プロカルシトニン
pp.1805-1809
発行日 2018年10月1日
Published Date 2018/10/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000001049
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78歳,男性。両下腿脱力感にて数時間正座で過ごした後に搬送された。両下腿に発赤,腫脹,圧痛,水疱を認め,体温39.5°C,WBC 27500/μl,CRP 2.7mg/dl,プロカルシトニン54ng/mlにて両下腿蜂窩織炎と敗血症の診断で抗菌薬を開始した。入院翌日に横紋筋融解症による急性腎不全を発症し,血液透析を導入した。急性腎不全は正座での両下腿圧迫による挫滅症候群が関連していると推察した。プロカルシトニンは,細菌感染以外に横紋筋融解症合併による相乗的な著増と考えた。急性腎不全は一時的な透析で軽快し退院したが,急性腎不全を呈し透析導入に至る蜂窩織炎はまれであり,挫滅症候群を合併した急性腎不全の致死率は40%とされるなか,自験例は救命し得えた貴重な症例と考えた。
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