Japanese
English
症例報告
陰囊の紅斑より診断しえた第Ⅱ期梅毒の1例
A case of secondary syphilis diagnosed from scrotal erythema
村上 真依
1
,
岡 大五
1
,
林 宏明
1
,
山本 剛伸
1
,
田中 了
1
,
藤本 亘
1
Mai MURAKAMI
1
,
Daigo OKA
1
,
Hiroaki HAYASHI
1
,
Takenobu YAMAMOTO
1
,
Ryo TANAKA
1
,
Wataru FUJIMOTO
1
1川崎医科大学皮膚科
1Department of Dermatology Kawasaki Medical School, Kurashiki, Japan
キーワード:
陰囊紅斑
,
第Ⅱ期梅毒
Keyword:
陰囊紅斑
,
第Ⅱ期梅毒
pp.899-903
発行日 2019年10月1日
Published Date 2019/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412205865
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要約 30歳台,男性.初診3週間前から陰囊に疼痛と灼熱感を伴う紅斑が出現.近医でステロイド外用剤やインドメタシン外用剤を処方されたが改善せず当科を紹介受診した.外用剤では難治の湿疹・皮膚炎を考え,少量のプレドニゾロンを内服したが改善しなかった.陰囊の紅斑から梅毒を鑑別に考えて血液検査を施行したところ,梅毒血清反応検査(RPR,TPLA)はともに陽性.皮膚病理組織では表皮の肥厚とともに真皮の血管周囲にリンパ球,形質細胞の浸潤が認められた.第Ⅱ期梅毒と診断しアモキシシリンの内服を開始したところ症状は速やかに改善した.陰囊のびらんと落屑を伴う紅斑が第Ⅱ期梅毒疹の皮膚症状として出現する可能性について認識しておくべきと思われた.
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