Japanese
English
症例
シクロスポリン内服が奏効した乳児汎発性膿疱性乾癬の1例
Generalized Pustular Psoriasis in an Infant Successfully Treated with Oral Administration of Cyclosporin
岡 愛菜
1
,
安田 正人
1
,
石渕 裕久
1
,
岸 史子
1
,
石川 治
1
Aina OKA
1
,
Masahito YASUDA
1
,
Hirohisa ISHIBUCHI
1
,
Chikako KISHI
1
,
Osamu ISHIKAWA
1
1群馬大学大学院医学系研究科,皮膚科学(主任:石川 治教授)
キーワード:
シクロスポリン
,
血中濃度
,
乳児
,
汎発性膿疱性乾癬
Keyword:
シクロスポリン
,
血中濃度
,
乳児
,
汎発性膿疱性乾癬
pp.677-680
発行日 2018年5月1日
Published Date 2018/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000000726
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8カ月,男児。生後1カ月頃から全身に紅色皮疹や膿疱が出現し,前医で生検を行い膿疱性乾癬と診断された。皮疹の増悪と発熱がみられたため,当科に入院した。シクロスポリン(CyA)3mg/kg/日 分2で内服を開始したが皮疹が残存したため,CyA 4.6mg/kg/日 分2に増量した。トラフ値,投与後2時間血中濃度(C2)ともに基準濃度に達し,増量2週後から皮疹,全身状態は改善した。多毛以外に副作用はなかった。退院後各種生ワクチン接種が必要であり,CyAは漸減中止したが再燃なく皮疹はコントロールされている。乳児・小児の汎発性膿疱性乾癬において,CyAはC2値をモニタリングし至適濃度を維持することで比較的安全に使用できるため,治療の第一選択肢になると考える。
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