Japanese
English
症例
前額部正中部に生じた先天性三角形脱毛症
Congenital Triangular Alopecia in the Median Frontal Region of the Scalp
小田 友子
1
,
岡田 悦子
1
,
澤田 雄宇
1
,
山口 卓
1
,
大森 俊
1
,
春山 護人
1
,
吉岡 学
1
,
中村 元信
1
Tomoko ODA
1
,
Etsuko OKADA
1
,
Yu SAWADA
1
,
Takashi YAMAGUCHI
1
,
Shun OHMORI
1
,
Sanehito HARUYAMA
1
,
Manabu YOSHIOKA
1
,
Motonobu NAKAMURA
1
1産業医科大学,皮膚科(主任:中村元信教授)
キーワード:
先天性
,
側頭骨三角形脱毛症
,
前額部正中部
,
トリコスコピー
Keyword:
先天性
,
側頭骨三角形脱毛症
,
前額部正中部
,
トリコスコピー
pp.567-570
発行日 2018年4月1日
Published Date 2018/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000000687
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先天性三角形脱毛症は先天性非瘢痕性限局性脱毛症の1型であり,比較的まれな疾患である。前頭骨と側頭骨の縫合線上に生じるといわれ,多くは側頭部に発症する。今回われわれは,出生時より存在する前額部正中部の先天性三角形脱毛症を経験した。これまでに報告された174例を集計し,初診時年齢は7.4歳で,性差はなかった。脱毛の形状は三角形64.9%のほか,円形やランセット型もあり,臨床像がさまざまであった。トリコスコピーによる特徴的な白色毛や毛髪径の多様性,軟毛などがみられれば診断は確実なものとなる。96%以上が前頭側頭部に生じており,それ以外の部位に生じた症例は4例のみであり,骨縫合線のない前額部正中部に生じたものは自験例が世界初であった。
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