症例
マムシ生食後のドロレス顎口虫によるCreeping Diseaseの1例
水野 みどり
1
,
森 如
,
中村 保夫
1伊勢赤十字病院 皮膚科
キーワード:
Albendazole
,
顎口虫
,
生検
,
幼虫移行症
,
マムシ属
Keyword:
Biopsy
,
Gnathostoma
,
Larva Migrans
,
Albendazole
,
Agkistrodon
pp.117-120
発行日 2016年1月1日
Published Date 2016/1/1
DOI https://doi.org/10.18888/J01266.2016149803
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79歳男。マムシ生食2日後より下腹部にそう痒を伴う線状紅斑が出現し、近医にてcreeping diseaseの疑いのもとイベルメクチン1日分を処方され、当院紹介となった。初診時、腹部、上腕、背部に線状蛇行性紅斑を認め、線状紅斑の先端複数ヶ所より虫体摘出を試みるも摘出困難であった。イベルメクチンを再投与するも皮疹の新生が続いたため、腰背部の浸潤性紅斑より生検を実施し、病理組織学的に虫体が証明された。形態学的特徴からドロレス顎口虫によるcreeping diseaseと診断した。アルベンダゾールを3日間投与したところ、その後は線状皮疹の新生を認めず、マムシ生食後143日には好酸球数も正常化した。
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