Japanese
English
症例報告
皮疹から家族性高コレステロール血症Ⅱa型の診断に至った結節性黄色腫の小児の1例
A pediatric case of tuberous xanthoma leading to the diagnosis of familial type Ⅱa hypercholesterolemia
片山 絢子
1
,
春山 護人
1
,
岡田 悦子
1
,
中村 元信
1
Ayako KATAYAMA
1
,
Sanehito HARUYAMA
1
,
Etsuko OKADA
1
,
Motonobu NAKAMURA
1
1産業医科大学皮膚科学教室
1Department of Dermatology, University of Occupational and Enviromental Health, Kitakyusyu, Japan
キーワード:
結節性黄色腫
,
家族性高コレステロール血症
,
ヘテロ接合体
,
冠動脈疾患
Keyword:
結節性黄色腫
,
家族性高コレステロール血症
,
ヘテロ接合体
,
冠動脈疾患
pp.548-552
発行日 2019年6月1日
Published Date 2019/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412205786
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要約 5歳,男児.1歳頃より四肢を中心に小結節が出現し,徐々に増大した.初診時,四肢関節の伸側を中心に半球状に隆起する黄色の結節を認め,一部は癒合していた.病理検査にて真皮浅層から中層に泡沫細胞の結節状浸潤があり,結節性黄色腫と診断した.血液検査ではTGは基準値内,TC,LDL-Cが高値を示し,LDL受容体遺伝子に変異を認め,高コレステロール血症の家族歴があることから,家族性高コレステロール血症Ⅱa型と診断した.ロスバスタチン,エゼチミブ投与を開始し,血清脂質低下に伴い,約21か月で結節は平坦化した.小児期から黄色腫を発症する家族性高コレステロール血症は重症例が多く冠動脈疾患の若年発症リスクも高いため,早期からの治療介入を必要とする.
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