Japanese
English
症例
大腿部に生じたClosed Degloving Injuryの1例
Closed Degloving Injury on the Thigh
松原 大樹
1
,
高萩 俊輔
1
,
沼田 智史
1
,
太田 浩平
2
,
志馬 伸朗
2
,
秀 道広
1
Daiki MATSUBARA
1
,
Shunsuke TAKAHAGI
1
,
Satoshi NUMATA
1
,
Kohei OTA
2
,
Nobuaki SHIME
2
,
Michihiro HIDE
1
1広島大学大学院医歯薬保健学研究院,皮膚科学(主任:秀 道広教授)
2同,救急集中治療医学(主任:志馬伸朗教授)
キーワード:
closed degloving injury
,
皮下血腫
,
剝脱創
Keyword:
closed degloving injury
,
皮下血腫
,
剝脱創
pp.275-278
発行日 2018年2月1日
Published Date 2018/2/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000000588
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
22歳,男性。バイクで走行中に転倒し,左大腿部を大型トレーラーに轢かれた。左大腿部にびまん性の腫脹を認めたが,皮膚表面は淡い紫斑と小びらんを形成するのみであった。画像検査で主要な骨・血管の損傷と筋肉の腫脹はなく,大腿外側部の浅筋膜上に血腫の形成を認めた。皮下血腫として加療したが,血腫の増大とともに,発熱と大腿全周性の皮膚壊死を生じた。Closed degloving injuryとして血腫除去とデブリードマンを行い,分層植皮術で二期的に閉創した。本症においては,初診時は一見軽症の皮膚症状にみえることがあるため,受傷状況,皮膚皮下組織の損傷の程度を鑑みて診断・治療を進める必要がある。
Copyright © 2018, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.