Japanese
English
症例報告
原発不明の右腋窩リンパ節Merkel細胞癌の1例
A case of Merkel cell carcinoma of the right axillary lymph node with an unknown primary site
廣瀬 佳和
1
,
菅 崇暢
1
,
松原 大樹
1
,
作田 智彦
2
,
秀 道広
1
,
田中 暁生
1
Yoshikazu HIROSE
1
,
Takanobu KAN
1
,
Daiki MATSUBARA
1
,
Tomohiko SAKUDA
2
,
Michihiro HIDE
1
,
Akio TANAKA
1
1広島大学病院皮膚科
2広島大学病院整形外科
1Department of Dermatology, Hiroshima University Hospital, Hiroshima, Japan
2Department of Orthopaedic Surgery, Hiroshima University Hospital, Hiroshima, Japan
キーワード:
Merkel細胞癌
,
原発不明
,
リンパ節郭清術
,
腋窩リンパ節
Keyword:
Merkel細胞癌
,
原発不明
,
リンパ節郭清術
,
腋窩リンパ節
pp.1081-1085
発行日 2022年12月1日
Published Date 2022/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412206851
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要約 62歳,女性.当科初診3か月前に胸部CT検査で右腋窩に35×28mm大の腫瘤影があり,PET/CT検査で異常集積を指摘された.軟部悪性腫瘍を疑われて1か月前に当院整形外科で軟部腫瘍摘出術が行われた.病理組織学的所見としてリンパ節内に多結節状に増殖する腫瘍があり,腫瘍細胞はcytokeratin(CK)20,chromogranin-A,synaptophysinが陽性であった.Merkel細胞癌(Merkel cell carcinoma:MCC)を疑われて当科に紹介されたが,皮膚病変はみられなかった.原発不明のMCCと診断し,右腋窩リンパ節郭清術を行い,腫瘍細胞の残存はなかった.現在は術後21か月であるが,再発はなく慎重に経過観察を続けている.これまでの本邦や海外の報告から,原発不明のMCCは皮膚原発MCCよりも予後が比較的良好である可能性が考えられた.
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