特集 悪性黒色腫
リスフラン関節離断を行った足底悪性黒色腫の1 例
中井 康雄
1
,
欠田 成人
1
,
後藤 啓元
1
,
中 正直
1
,
尾本 陽一
1
,
波部 幸司
1
,
山中 恵一
1
,
磯田 憲一
1
,
水谷 仁
1
1三重大学医学部附属病院,皮膚科(主任:水谷 仁教授)
キーワード:
悪性黒色腫
,
切断術
,
リスフラン関節
Keyword:
悪性黒色腫
,
切断術
,
リスフラン関節
pp.1949-1952
発行日 2017年12月1日
Published Date 2017/12/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000000388
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67 歳,男性。3 年前に左足底に黒色斑を自覚し,1 年前から結節を生じた。悪性黒色腫が疑われ,当科を紹介受診した。初診時の検索で所属リンパ節転移を認め,MRI で足底屈筋腱群まで腫瘍浸潤が疑われた。原発巣切除と所属リンパ節郭清を計画した。原発巣切除は病変より末梢組織の温存は困難と考え,腫瘍の局在,必要な皮膚切除マージン,術後の歩行機能を考慮しリスフラン関節離断を選択した。深達性病巣では,再発のリスクが高いため,根治切除に切断術が選択される症例が多い。切断術に際し,根治性とともに術後の機能,ボディーイメージなどを理解したうえで至適な切除範囲を決定することが,われわれの責務と考える。
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