特集 悪性黒色腫
女性の外陰部原発悪性黒色腫の4 例
大石 京介
1
,
小林 忠弘
1
,
前田 進太郎
1
,
平野 貴士
1
,
竹原 和彦
1
1金沢大学医薬保健研究域医学系,皮膚科学教室(主任:竹原和彦教授)
キーワード:
悪性黒色腫
,
外陰部
,
女性
Keyword:
悪性黒色腫
,
外陰部
,
女性
pp.1945-1948
発行日 2017年12月1日
Published Date 2017/12/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000000387
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1993〜2012年の20年間に,当科で治療した女性の外陰部原発悪性黒色腫4例について報告する。原発の部位は,外尿道口2例,大陰唇,小陰唇各1例だった。治療開始時の病期は,StageⅡA2例,StageⅣ 2例だった。4例中1例は通院を自己中断し転帰が不明であるが,2例は術後約1 年で,1例は術後約8年でいずれも原病死した。一般的に外陰部原発の悪性黒色腫の予後は不良であるとされる。過去30 年間の本邦における女性の外陰部原発悪性黒色腫の報告例をまとめたところ,外陰部原発例の予後が不良である主な原因は,①解剖学的に複雑で切除断端が陽性となりやすいこと,②早期の発見・診断が困難であること,③外陰部はリンパ管や血管が発達しており転移をきたしやすいこと,の3点が考えられた。
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