Japanese
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臨床経験
リスフラン関節症に伴う長母趾伸筋腱皮下断裂の1症例
Closed Rupture of Extensor Hallucis Longs Tendon due to Osteoarthritis of Lisfranc's Joint : A Case Report
北西 正光
1
,
長谷川 潔
1
,
岩崎 圭至
1
,
竹口 輝彦
1
Masamitsu Kitanishi
1
1八尾徳洲会病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Yao Tokusyukai Hospital
キーワード:
Lisfranc's joint
,
リスフラン関節
,
extensor hallucis longs tendon
,
長母趾伸筋腱
,
closed rupture
,
皮下断裂
Keyword:
Lisfranc's joint
,
リスフラン関節
,
extensor hallucis longs tendon
,
長母趾伸筋腱
,
closed rupture
,
皮下断裂
pp.179-182
発行日 1997年2月25日
Published Date 1997/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408902104
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抄録:リスフラン関節(足根中足関節)の変形性関節症によると思われる長母趾伸筋腱皮下断裂の症例を経験したので報告する.症例は67歳女性,1989(平成元)年頃より左足背の膨隆と歩行時の疼痛を自覚していたが放置していた.1995(平成7)年11月2日坂道の上りを自転車を押して勢いよく歩いた時,急に左足背に激痛を認め,左母趾の背屈が不可能となったため当科受診した.初診時X線像では足根中足関節に関節裂隙の狭少化と骨硬化像,背側に骨棘形成を認めた.リスフラン関節症と同部における長母趾伸筋腱皮下断裂の診断にて第7病日に第1中足足根関節の骨棘切除と腱縫合術を施行した.術後6週間ギプス固定を行い,術後12週目には母趾可動域制限はなく,創部に疼痛もなく主婦業に復帰している.
本症例は第1中足足根関節の骨棘による長期の機械的刺激が直上を走行する長母趾伸筋腱に加わったことにより同部分が脆弱化し,軽微な外力で断裂が生じたと推測した.
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