Japanese
English
症例報告
乳児に発症した再発性環状紅斑様乾癬の1例
A case of recurrent annular erythema-like psoriasis infantile
笹田 久美子
1
,
秦 まき
1
,
戸倉 新樹
2
Kumiko SASADA
1
,
Maki HATA
1
,
Yoshiki TOKURA
2
1沼津市立病院皮膚科
2浜松医科大学皮膚科
1Division of Dermatology, Numadu City Hospital, Numazu, Japan
2Department of Dermatology, Hamamatsu Univercity School of Medicine, Hamamatsu, Japan
キーワード:
再発性環状紅斑様乾癬
,
乳児
Keyword:
再発性環状紅斑様乾癬
,
乳児
pp.401-405
発行日 2016年5月1日
Published Date 2016/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412204787
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要約 3か月,男児.初診の2週間前より,前頸部に大型の環状紅斑と,体幹に多発する軽度鱗屑性小紅斑が出現した.さらに2週間後には個々の小紅斑は拡大,環状を呈し,多数の小膿疱を伴うようになった.発熱など全身症状はなかった.病理組織学的に,表皮肥厚と表皮突起の軽度延長がみられ,Kogoj海綿状膿疱を認めた.以上より再発性環状紅斑様乾癬と診断した.ステロイドを外用し,皮疹は一度消退したが,その後増悪し再度全身へ拡大した.そのため,シクロスポリン内服を開始し,症状は改善した.乳児の環状紅斑の鑑別として本疾患は重要であり,また治療に難渋する場合はシクロスポリン投与が選択肢の1つとなりうると考えられた.
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