Japanese
English
症例報告
再発性環状紅斑様乾癬の1例
A Case of Psoriasis a Type d'Erytheme Circine Recidivant
片山 洋
1
,
遠藤 千鶴子
,
矢尾板 英夫
1
Hiroshi KATAYAMA
1
,
Chizuko ENDOH
,
Hideo YAOITA
1
1自治医科大学皮膚科
1Department of Dermatology, Jichi Medical School
キーワード:
再発性環状紅斑様乾癬
,
角層下膿疱症
,
海綿状膿疱
,
DDS
,
膿疱性乾癬
Keyword:
再発性環状紅斑様乾癬
,
角層下膿疱症
,
海綿状膿疱
,
DDS
,
膿疱性乾癬
pp.319-322
発行日 1990年4月1日
Published Date 1990/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412900063
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8年間にわたって経過観察した再発性環状紅斑様乾癬の1例について報告するとともに,本症に近縁の角層下膿疱症(SPD)の独立性についても考按した.患者は79歳の主婦で,56歳頃より腋窩,胸部,腹部,腎部,大腿部などに環状紅斑ないし孤立性小膿疱の出没を繰り返した.当初,SPDを疑い,DDSを投与したところ,かえって増悪した.この増悪に対してはステロイドの内服が奏功し,その後は7年間,ステロイド外用のみで少数の皮疹が散発する程度の良好な経過をたどっている.本症との鑑別が問題となるSPDについてはその定義を完全に満足する症例が少ないこともあり,近年Sanchezらによりその独立性が疑問視されている.われわれも彼らの意見に賛成で,特にSPDではその定義上,海線状膿疱がなく,またDDSに良好に反応することになっているが,この2つのcriteriaが問題であると論議した.
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