症例
Temporal Triangular Alopeciaの姉妹例
本田 治樹
1
,
江上 将平
1
,
横山 知明
1
,
杉浦 丹
1
1静岡市立清水病院,皮膚科(主任:横山知明科長)
キーワード:
先天性三角形脱毛症
,
側頭部三角形脱毛症
,
トリコスコピー
,
姉妹例
Keyword:
先天性三角形脱毛症
,
側頭部三角形脱毛症
,
トリコスコピー
,
姉妹例
pp.1763-1767
発行日 2017年10月1日
Published Date 2017/10/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000000259
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症例1:12歳,女児。出生時より認める右側頭部の14×8mm大の楕円型脱毛斑。症例2:16歳,女児。症例1の異父姉。症例1と同じく出生時より認める右側頭部の30×16mm大の楕円型脱毛斑。両症例とも脱毛斑部のトリコスコピー所見でいずれの毛包からも軟毛がみられ,黒点や漸減毛(感嘆符毛)はなかった。脱毛斑部の水平断病理組織標本では毛包数の減少はなく,毛包のミニチュア化を認めた。縦断標本では成熟した終毛はなく,毛包周囲への炎症細胞浸潤を認めなかった。これらの所見よりtemporal triangular alopeciaの姉妹例と診断した。同胞間での発症例は初である。また,トリコスコピーは本症の診断の際に有用な検査手段と考えた。
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