Japanese
English
症例報告
Mycobacterium aviumによる皮膚非定型抗酸菌症の姉妹例
Two sister cases of cutaneous atypical mycobacteriosis caused by Mycobacterium avium
久保 等
1
,
飯塚 一
2
Hitoshi KUBO
1
,
Hajime IIZUKA
2
1市立深川病院皮膚科
2旭川医科大学皮膚科学教室
1Division of Dermatology, Fukagawa City Hospital
2Department of Dermatology, Asahikawa Medical College
キーワード:
Mycobacterium avium
,
皮膚非定型抗酸菌症
,
姉妹例
,
24時間風呂
Keyword:
Mycobacterium avium
,
皮膚非定型抗酸菌症
,
姉妹例
,
24時間風呂
pp.541-544
発行日 1999年6月1日
Published Date 1999/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412902931
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症例1:10歳,姉,左下腹郡,左臀部,左大腿前後面に直径3cmまでの浸出性の痂皮を付けた赤褐色の浸潤を触れる瘢痕が合計9個散在.症例2:4歳,妹,症例1の1か月後から発症し,右胸部,左下腹部に1個ずつ,腰に3個,直径2cmまでの浸出性の痂皮をつけた赤褐色の瘢痕ならびに皮下硬結が散在.皮疹はいずれも圧痛を伴う.病理組織所見は真皮中層に壊死組織があり,その周りは慢性肉芽腫性炎症像を呈した.小川培地を用いた培養で抗酸菌が検出され,PCR法によるMAC DNAでMycobacterium aviumと同定した.クラリスロマイシンとサイクロセリンの併用で治癒した.最近本邦では免疫不全がない小児の主に被覆部位に本菌による皮膚病変が多発した報告が家族例を含めて散見され,今後の発症に留意が必要と思われる.また発症に24時間風呂が関与した可能性も疑われた.
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