症例
左下腿に生じた筋線維腫の1例
岩崎 文
1
,
白井 浩平
1
,
川内 康弘
1
1東京医科大学茨城医療センター,皮膚科(主任:川内康弘教授)
キーワード:
筋線維腫
,
乳児筋線維腫症
,
成人
,
myofibroma
,
infantile myofibromatosis
Keyword:
筋線維腫
,
乳児筋線維腫症
,
成人
,
myofibroma
,
infantile myofibromatosis
pp.1741-1744
発行日 2017年10月1日
Published Date 2017/10/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000000254
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81歳,男性。数カ月前より左下腿後面の皮下結節を自覚していた。初診時,左下腿後面に大豆大,静脈拡張を伴う弾性硬の,下床と可動性のある皮下結節を触知した。疼痛圧痛はなかった。超音波所見では,結節は内部に血流シグナルがある境界明瞭な低エコー領域として描出された。病理組織像で,真皮内に境界明瞭な多結節状の病変がみられた。個々の結節は,硝子化した膠原線維が増加している部分と,短紡錘形細胞が血管周皮腫様配列をとって増殖している部分からなる二相性構築を呈していた。免疫組織学的所見では,α-SMA陽性,desmin陰性,CD34陰性であった。以上より,筋線維腫と診断した。筋線維腫の成人発症はまれである。
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