Japanese
English
症例報告
右鼻翼部に生じた皮膚限局性結節性アミロイドーシスの1例
A case of localized nodular amyloidosis on the nose
小林 佑佳
1
,
小澤 健太郎
1
,
森 清
2
,
爲政 大幾
1,3
Yuka KOBAYASHI
1
,
Kentaro OZAWA
1
,
Kiyoshi MORI
2
,
Taiki ISEI
1,3
1国立病院機構大阪医療センター皮膚科
2国立病院機構大阪医療センター臨床検査科
3大阪国際がんセンター腫瘍皮膚科
1Division of Dermatological National Hospital Organization Osaka National Hospital, Osaka, Japan
2Division of Pathology, National Hospital Organization Osaka National Hospital, Osaka, Japan
3Division of Dermatological Oncology, Osaka International Cancer Institute, Osaka, Japan
キーワード:
皮膚限局性結節性アミロイドーシス
Keyword:
皮膚限局性結節性アミロイドーシス
pp.821-825
発行日 2018年9月1日
Published Date 2018/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412205533
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要約 50歳,男性.1年前から右鼻翼部に徐々に増大する結節を自覚し,紹介受診した.初診時,右鼻翼部に径1cm大で表面に凹凸を伴う紅褐色の結節を認めた.皮膚生検HE染色では,真皮から皮下組織にかけて淡紅色の無構造物質を認め,direct fast scarlet(DFS)染色および抗AL(κ)抗体による免疫染色で陽性であり,無構造物質の周囲にリンパ球,形質細胞,組織球が散見された.全身検索により全身性アミロイドーシスは否定され,皮膚限局性結節性アミロイドーシスと診断した.本症は皮疹と病理組織像のみでは全身性アミロイドーシスと鑑別できないため,全身検索が必要である.また稀な疾患であり,確立された治療法はない.一般的に予後良好であることから,整容面を考えて最小限の外科的切除を行うことを推奨する.また切除後も異常増殖する形質細胞を完全に切除できていない可能性もあることから,再発については経過観察が必要と思われる.
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