特集 細菌感染症
救命し得た105 歳女性の壊死性筋膜炎の1例
長野 徹
1
,
鷲見 真由子
1
,
谷 晋平
1
,
小坂 博志
1
,
小川 真希子
1
,
西岡 弘晶
2
1神戸市立医療センター中央市民病院,皮膚科(主任:長野 徹部長)
2同,総合内科,部長
キーワード:
015歳
,
超高齢者
,
壊死性筋膜炎
Keyword:
015歳
,
超高齢者
,
壊死性筋膜炎
pp.1499-1502
発行日 2017年9月1日
Published Date 2017/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000000190
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105歳,女性。G 群連鎖球菌による壊死性筋膜炎の救命例を経験した。ICU管理を行ったが,患者・関係者の意思決定が困難であったため,抗菌薬投与,病室でのデブリードマンを続行した。潰瘍状態が改善したため関係者を説得し,麻酔科医の協力のもと入院55日目に全身麻酔下デブリードマン,メッシュ遊離植皮を施行した。今後,超高齢者が増加し外科治療の選択に悩むケースが増えると考えられる。高年齢になると生物学的年齢の個人差が大きいため,暦年齢は手術適応や術式選択の条件には必ずしもならない。90歳以上の超高齢者では生命予後を考え消極的な選択をしがちであるが,麻酔科医と連携しつつケースごとに対応を考える必要がある。
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