私の経験
釣り針により外傷性角膜穿孔をきたしたが二期的手術により良好な術後視力を得た1例
清水 裕介
1,2
,
秦 未稀
1
,
細田 進悟
1
1独立行政法人国立病院機構埼玉病院眼科(埼玉県)
2慶應義塾大学医学部眼科学教室
キーワード:
外傷性角膜穿孔
,
外傷性白内障
,
角膜不正乱視
,
角膜縫合術
,
前眼部光干渉断層計
Keyword:
外傷性角膜穿孔
,
外傷性白内障
,
角膜不正乱視
,
角膜縫合術
,
前眼部光干渉断層計
pp.471-476
発行日 2026年5月5日
Published Date 2026/5/5
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000004663
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釣り針により外傷性の角膜穿孔,水晶体損傷を生じたが二期的な手術によって良好な術後視力を得た症例を経験したので報告する。患者は46歳男性。X−1日,釣り中にルアーが右眼に刺さり受傷,X日に手術加療目的に当院紹介受診となった。初診時の視力は右0.04(矯正不能),眼圧は測定不能,角膜上耳側に2箇所の穿孔創がみられ,前房は保たれているものの旺盛な前房水漏出を認めた。また,水晶体損傷に伴う白内障がみられた。前眼部光干渉断層計では穿孔創と高度の不正乱視,角膜浮腫を認めた。感染性眼内炎・水晶体起因性眼内炎のリスクがあり,同日に緊急で角膜縫合術,水晶体再建術を施行した。感染コントロールのため,眼内レンズは非挿入とした。X+1日,ごく軽微な前房水漏出を認めたが,X+10日に漏出は完全に消失した。X+20日,視力は0.02(1.2×S+11.00D C−1.00D Ax120°)まで回復した。感染徴候がなく,ケラト値が安定したことからX+127日に二次的眼内レンズ挿入術を施行した。初回手術後2年経過時点で視力0.1(1.2×S−2.00D C−0.50D Ax145°)である。本症例では受傷後翌日の手術加療であったものの,角膜感染症および水晶体起因性眼内炎を引き起こさずに良好な視力予後が得られた。

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