特集 視神経炎の最新情報
3 急性期治療
木崎 順一郎
1
1昭和大学医学部眼科学講座
キーワード:
視神経炎
,
視神経脊髄炎スペクトラム障害
,
MOG抗体関連疾患
,
ステロイドパルス
,
免疫グロブリン大量点滴療法
,
血液浄化療法
Keyword:
視神経炎
,
視神経脊髄炎スペクトラム障害
,
MOG抗体関連疾患
,
ステロイドパルス
,
免疫グロブリン大量点滴療法
,
血液浄化療法
pp.737-740
発行日 2024年8月5日
Published Date 2024/8/5
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000003724
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
視神経炎のうち特発性視神経炎は自然軽快し得る疾患であるが,自己免疫性視神経炎ではしばしば予後不良になり得る。視神経炎と診断した際にはAQP4抗体(可能であればMOG抗体も)の検索は必須であるが,AQP4抗体は結果が出るまでに5~8日程度かかり,なおかつ陽性例では治療の遅れが視力予後に直結し得るため,自己免疫性視神経炎が強く疑われる症例,具体的には①視力不良例,②両眼性,③MRIで視交叉近傍の病変が示唆される場合などで,特に20代以降の女性ではNMOSD(視神経脊髄炎スペクトラム障害)の可能性が上昇するため,抗体検査の結果判明前に積極的な治療介入が考慮される。基本的には『多発性硬化症・視神経脊髄炎スペクトラム障害診療ガイドライン2023』1)に準じ,私見を交えて解説する。治療プロトコールの1例を図1に示す。
Copyright © 2024, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.