綜説
ステロイドと骨粗鬆症
宮城 正行
1
1北里大学医学部整形外科学
キーワード:
グルココルチコイド誘発性骨粗鬆症
,
脆弱性骨折
,
骨吸収抑制薬
,
骨形成促進薬
,
glucocorticoid-induced osteoporosis
,
fragility fracture
,
antiresorptive agents
,
bone-forming agents
Keyword:
グルココルチコイド誘発性骨粗鬆症
,
脆弱性骨折
,
骨吸収抑制薬
,
骨形成促進薬
,
glucocorticoid-induced osteoporosis
,
fragility fracture
,
antiresorptive agents
,
bone-forming agents
pp.253-259
発行日 2024年3月5日
Published Date 2024/3/5
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000003557
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副腎皮質ステロイドは副腎で産生されるホルモンであり,身体機能を維持するために重要なホルモンである。医薬品としては,さまざまな自己免疫疾患や炎症性疾患に対して,免疫反応や炎症を抑制する目的で使用され,さまざまな疾患において高い有効性が期待できる。その一方で,ステロイドのさまざまな副作用が懸念されており,骨粗鬆症は注意すべき副作用のひとつである。特に,ステロイド投与は小児から高齢者に至るまで広い年齢層に治療目的で行われており,注意が必要である。本稿ではステロイド過剰に伴う骨粗鬆症について,その疫学・病因・病態・治療に至るまで,2023年に発刊されたガイドラインの内容を含めて,詳述する1)。なお,従来ステロイド過剰に伴う骨粗鬆症をステロイド性骨粗鬆症と呼んでいたが,新しいガイドラインではグルココルチコイド誘発性骨粗鬆症(glucocorticoid-induced osteoporosis:GIO)と名称が統一された1)。
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