特集 新生血管型加齢黄斑変性に対する抗VEGF療法の現在
5 治療中止の判断
木下 貴正
1
1市立札幌病院眼科(北海道)
キーワード:
滲出型加齢黄斑変性
,
新生血管型加齢黄斑変性
,
抗VEGF療法
,
treat and extend法
,
治療中止
Keyword:
滲出型加齢黄斑変性
,
新生血管型加齢黄斑変性
,
抗VEGF療法
,
treat and extend法
,
治療中止
pp.31-37
発行日 2024年1月5日
Published Date 2024/1/5
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000003476
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抗血管内皮増殖因子vascular endothelial growth factor(VEGF)療法の普及に伴って加齢黄斑変性age-related macular degeneration(AMD)の治療成績は劇的に改善した。現在,treat and extend(TAE)による治療が広く行われているが,視力の維持には一般に長期にわたる継続的な注射や通院を要し,患者の身体的,経済的,精神的負担は大きい。一方で過去のpro re nata(PRN)治療の報告によると,長期にわたって治療を要さない症例が相当数あり,このような患者では抗VEGF治療を中止(本稿では休薬と呼ぶ)することが可能であることが窺える。本稿では抗VEGF治療の休薬の意義について私見を交えて述べ,過去の報告をもとに休薬に適した症例の条件について考えてみたい。
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