特集 抗VEGF薬の最新情報
5 眼内インプラント:Port delivery system
門之園 一明
1
1横浜市立大学視覚再生外科
キーワード:
PDS
,
滲出型加齢黄斑変性
,
眼内インプラント
,
再充填
,
糖尿病黄斑浮腫
,
抗VEGF薬
Keyword:
PDS
,
滲出型加齢黄斑変性
,
眼内インプラント
,
再充填
,
糖尿病黄斑浮腫
,
抗VEGF薬
pp.957-960
発行日 2022年10月5日
Published Date 2022/10/5
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000002816
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Port delivery system(PDS)とは,抗VEGF(血管内皮増殖因子)薬であるラニビズマブ(ranibizumab)100mg/mLを特殊な拡散技術を用い,眼内に永続的に徐放する眼内埋込型徐放システムのことである。滲出型加齢黄斑変性および糖尿病網膜症を適応に,日本でもTEIEN studyと呼ばれる臨床研究が2021年より開始されている。米国では,既にAMDを対象として,2021年10月に承認を得ている。PDSで使用されるインプラントは,手術により毛様体扁平部に移植される。PDSの薬剤有効性は,100mg/mLにおいて6か月に1回の再充填で,ラニビズマブの毎月投与と同等の薬剤特性を示している。本邦で,臨床応用が可能になるのはまだ先の話であるが,ここではPDSに関する現状について解説する。
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