綜説
日本人・アジア人の萎縮型加齢黄斑変性
佐藤 有紀子
1
,
辻川 明孝
1
1京都大学大学院医学研究科眼科学教室
キーワード:
萎縮型加齢黄斑変性
,
地図状萎縮
,
滲出型加齢黄斑変性
,
パキコロイドGA
Keyword:
萎縮型加齢黄斑変性
,
地図状萎縮
,
滲出型加齢黄斑変性
,
パキコロイドGA
pp.39-43
発行日 2024年1月5日
Published Date 2024/1/5
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000003477
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萎縮型加齢黄斑変性(age-related macular degeneration:AMD)は滲出型AMDとならぶ進行AMDの病型のひとつである。本邦では2015年に日本眼科学会が診断基準を作成しており,「萎縮型加齢黄斑変性は,高齢者の黄斑部での,加齢による網膜色素上皮,視細胞,脈絡膜毛細血管の萎縮性変化,Bruch膜の肥厚・変性に伴って視機能低下を来す疾患である。滲出型加齢黄斑変性とともに加齢黄斑変性の進行期の病型として分類される。眼底所見として,地図状萎縮の存在が必須である」と定義されている1)。地図状萎縮(geographic atrophy:GA)は網膜色素上皮(retinal pigment epithelium:RPE)の喪失による低色素または脱色素のため境界鮮明な円形,卵円形,房状そして地図状の形態をとる(図1)。
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