綜説
黄斑上膜の最新のとらえかた
的場 亮
1
,
森實 祐基
1
1岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 眼科学
キーワード:
黄斑上膜
,
歪視
,
最大網膜皺襞深度
,
黄斑偽円孔
,
黄斑上膜を伴う中心窩分離
,
分層黄斑円孔
Keyword:
黄斑上膜
,
歪視
,
最大網膜皺襞深度
,
黄斑偽円孔
,
黄斑上膜を伴う中心窩分離
,
分層黄斑円孔
pp.759-764
発行日 2021年8月5日
Published Date 2021/8/5
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000002218
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黄斑上膜(epiretinal membrane:ERM)は,日常診療で最もよく遭遇する黄斑疾患である。近年,光干渉断層計(optical coherence tomography:OCT)をはじめとした画像検査技術の進歩により,ERMの“とらえかた”が変化してきている。たとえば,ERMの手術適応を考えるうえで視力よりも歪視が重要視されるようになってきている。そして歪視が生じるメカニズムの解明や,歪視を他覚的定量的に評価するためのバイオマーカーの探索が進んでいる。さらに,黄斑偽円孔(macular pseudohole:MPH)や網膜分離等のERMが関連するさまざまな黄斑形態について,OCT画像に基づく新しい診断基準が提唱されている。そこで本稿では,ERMに関連するこれらの話題を取り上げ,ERMの最新の“とらえかた”について概説する。
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