臨床報告
マイトマイシンCを併用したシュレム管外壁開放術併用線維柱帯切開術後に両眼に濾過胞感染を繰り返した1例
太田 友香
1
,
結城 賢弥
1
,
安達 さやか
1
,
小野 岳志
1
,
芝 大介
1
,
坪田 一男
1
1慶應義塾大学医学部眼科学教室
キーワード:
マイトマイシンC
,
シュレム管外壁開放術併用線維柱帯切開術
,
濾過胞感染
,
濾過胞漏出
,
mitomycin C
,
combined trabeculotomy and sinusotomy
,
bleb related infection
,
bleb leakage
Keyword:
マイトマイシンC
,
シュレム管外壁開放術併用線維柱帯切開術
,
濾過胞感染
,
濾過胞漏出
,
mitomycin C
,
combined trabeculotomy and sinusotomy
,
bleb related infection
,
bleb leakage
pp.421-426
発行日 2019年4月5日
Published Date 2019/4/5
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000001134
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要 約
マイトマイシンC (MMC)併用sinusotomy (SIN)併用trabeculotomy (LOT)後に濾過胞感染を繰り返した1例を報告する。
症例は32歳女性,14歳時に発達緑内障と診断された患者で,2000年に両眼ともMMC+SIN+LOTを施行した。術後無血管性の限局した濾過胞が形成され,眼圧は右眼8mmHg,左眼14mmHg程度であった。しかし2002年に両眼の濾過胞感染を生じた。これ以降濾過胞漏出が持続し,2004年と2007年に左眼,2009年と2010年に右眼に濾過胞感染が生じた。2012年の左眼の濾過胞感染では眼内炎を発症し硝子体手術を施行した。2017年にも右眼の濾過胞感染を認めた。その後も濾過胞漏出が持続したため右濾過胞再建術を行い,現在漏出は認めず眼圧は10mmHg程度である。
MMC+SIN+LOT術後に濾過胞感染を生じる可能性がある。
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