Japanese
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連載 緑内障手術手技・3
線維柱帯切開術(3)―シュレム管の同定
Trabeculotomy(3)
黒田 真一郎
1
Shin-ichiro Kuroda
1
1永田眼科
pp.1428-1432
発行日 2003年9月15日
Published Date 2003/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410101368
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シュレム管の同定と開放(内壁と外壁との分離)
内側フラップをやや上方に引っ張り外壁と内壁との境目に刃先を当てると,線維が裂けるようにシュレム管腔が確認できる(図1)。周りの強膜線維の色と管腔の色の違いに注意すればわかりやすい。前回述べたように,裂けた部位から吸引針で空気を入れると確実に同定できる。また,シュレム管のすぐ手前には強膜岬が輪部に平行に走っており,強膜岬の線維は強膜線維と明らかに異なっているため,強膜岬を確認するのもシュレム管を同定するのに有用である(図2)。
フラップをシュレム管外壁と内壁が裂けるように引っ張りながら,レーザーブレードで線維を払うように切断し外壁と内壁を分離する(図3,4)。シュレム管内壁面が確認できれば,フラップ両端の外壁を角膜側へ切開しシュレム管全体を露出する(図5)。このとき,両端を確実に切開しシュレム管全幅が確認できるようにすることが重要である。
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