機器・薬剤紹介
31.トラベクトーム
笠原 正行
1
,
庄司 信行
1
1北里大学眼科学教室
pp.1503-1506
発行日 2018年11月5日
Published Date 2018/11/5
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000000941
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緑内障手術は眼圧下降を目的とする手術であり,安全で長期にわたって眼圧下降が続いてくれることが理想である。合併症の少ない緑内障手術として,わが国では以前からトラベクロトミー眼外法(眼外法)が普及しているが,手術の煩雑さや,結膜の瘢痕化による濾過手術への影響がしばしば問題となることがあった。近年,MIGS(minimally/micro-invasive glaucoma surgery)と総称される,低侵襲で合併症の少ない種々の緑内障手術が考案された。眼内からアプローチすることで結膜を温存し,短時間で手技も比較的簡単ないくつかの手術が国内でも承認され,急速に普及してきている。そのなかでもトラベクトーム手術は,2004年に米国食品医薬品局(Food and Drug Administration:FDA)の承認を得て,日本でも2010年に国内で最初に承認された代表的なMIGSである。その特徴や成績について本項で紹介する。
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