特集 あたらしい緑内障手術──どういう患者を紹介する?
1 選択的レーザー線維柱帯形成術(SLT)
河野 雄亮
1
,
笠原 正行
1
1北里大学眼科学教室
キーワード:
緑内障
,
レーザー治療
,
selective laser trabeculoplasty
,
minimally invasive glaucoma surgery
Keyword:
緑内障
,
レーザー治療
,
selective laser trabeculoplasty
,
minimally invasive glaucoma surgery
pp.3-10
発行日 2022年1月5日
Published Date 2022/1/5
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000002452
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本邦において,緑内障治療の第一選択は薬物治療である〔緑内障診療ガイドライン(第4版)〕。薬物治療で目標とする値までの眼圧下降が得られない,副作用により薬物治療の継続が困難,アドヒアランスが不良な場合などにはレーザー治療や観血的手術の追加治療を検討する。ただし,観血的手術に対しては不安を感じる患者も多く,反対に,レーザー治療に対しては患者の心理的ハードルが低い場合が多い。選択的レーザー線維柱帯形成術(selective laser trabeculoplasty:SLT)は国内で広く普及してきている術式であり,有効性や安全性について検討した研究も多数存在する1)~4)。比較的安全に行うことができる術式とされているが,すべての症例に対して有効なわけではない。本稿では,SLTの好適応と臨床成績について述べる。
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