１ 強度近視の新生血管に対する抗VEGF治療

近視の罹患率はわが国を含めた東南アジアで増大している。とりわけ病的近視に関してはその割合が人口の3％程度であると報告されており，Holdenらのメタアナリシスによると，強度近視の人口は2050年には全世界で9.4億人にまで到達すると予想されている1）。本邦における強度近視の有病率に関しては，多治見スタディにおいて，−5Dを超える強度近視は8.2％と報告された2）。一方最近，長浜スタディにおいて，後部ぶどう腫の有病率は2.05％であること，その男性の有病率は1.59％に対し，女性の有病率が2.27％であり，有意差はないものの女性において頻度が高いことが示された3）。