綜説
慢性型中心性漿液性脈絡網膜症
石龍 鉄樹
1
1福島県立医科大学眼科学講座
キーワード:
中心性漿液性脈絡網膜症
,
蛍光眼底造影
,
光干渉断層計
,
眼底自発蛍光
,
光線力学的療法
Keyword:
中心性漿液性脈絡網膜症
,
蛍光眼底造影
,
光干渉断層計
,
眼底自発蛍光
,
光線力学的療法
pp.57-64
発行日 2018年1月5日
Published Date 2018/1/5
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000000538
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中心性漿液性脈絡網膜症(CSC)は,黄斑部に漿液性網膜剥離をきたす疾患である。光干渉断層計(OCT)が発達した現在では新鮮例の診断,治療は比較的容易である。慢性CSC は同じ病因から発症するが,急性期症例とは臨床的に以下のような相違点がある。①病変の慢性化により視力がかなり低下する例がある,②眼底所見を含めた検査所見が新鮮例とはかなり異なる,③抗VEGF 療法が普及した現在,治療の観点から慢性CSC と滲出型加齢黄斑変性との鑑別が問題となる点である。しかし,慢性CSC もあくまでCSC のひとつの表現型であるので,本稿では最初にCSC の概略を解説し,後半で慢性CSC の特徴,鑑別,治療について解説する。
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