増刊号 眼科診療のピットフォールあるある—対応スキル爆上げのヒント
7.加齢黄斑変性
中心性漿液性脈絡網膜症—初診の段階で考えておくこと
草田 夏樹
1
1京都府立医科大学附属北部医療センター眼科
キーワード:
中心性漿液性脈絡網膜症
,
pachychoroid neovasculopathy
,
OCT
Keyword:
中心性漿液性脈絡網膜症
,
pachychoroid neovasculopathy
,
OCT
pp.217-222
発行日 2025年10月30日
Published Date 2025/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.037055790790110217
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はじめに
中心性漿液性脈絡網膜症(central serous chorioretinopathy:CSC)は,視力低下や歪視などの中心部の視覚症状を呈する疾患である。臨床的特徴として,男性に好発し,A型気質,ストレスや喫煙,ステロイドなど,多因子が関与することが知られている1)。近年,光干渉断層計(optical coherence tomography:OCT)の発展により,パキコロイド疾患(pachychoroid spectrum diseases)と呼ばれる特徴的な脈絡膜異常を有する疾患群の概念が提唱されるようになり,CSCはその代表的疾患と位置付けられている。そのような背景もあり,CSCを疑う症例を診た場合に考えるべきポイントも増えていると言える。

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