機器・薬剤紹介
22.SS-OCTによる光干渉式眼球生体計測装置ARGOSⓇ
須藤 史子
1
1東京女子医科大学東医療センター眼科
pp.67-72
発行日 2018年1月5日
Published Date 2018/1/5
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000000539
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「ARGOS Ⓡ」は,フーリエドメイン(以下FD)方式のswept source OCT(以下SS-OCT)光源を搭載している新しい光学式の眼軸長測定装置である。光測定器などの製造販売を手がけるsantec株式会社(愛知県小牧市)が医療機器ブランド「MOVU」を立ち上げ,そのなかの眼科領域の機器として欧米では2015 年9 月から,日本では2016 年5 月に発売開始となった。SS-OCT を駆使したARGOS の最大の特徴は測定時に角膜から網膜までの全眼球について2 次元画像を取得し眼内パラメータを計測することである。すなわち眼軸長,角膜厚,前房深度はもとより,水晶体厚,瞳孔径,角膜径,角膜曲率,乱視軸の測定が可能で,測定からIOL 度数計算まで1 台で行える装置である(図1)。日本ではタイムドメイン方式搭載のIOLMaster(Carl Zeiss Meditec)の登場から光学式眼軸長測定装置と称され普及してきたが,FD 方式となり鮮明にOCT 画像を取得できるようになり,測定項目も多岐にわたるようになった現在は,「Swept Source Optical CoherenceTomography Biometer:光干渉式眼球生体計測装置」としたほうが適切なのかもしれないとすら感じる。本稿では埼玉県済生会栗橋病院眼科における筆者のARGOS の使用経験を紹介する。
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