綜説
甲状腺眼症のステロイド治療 欧州の治療(EUGOGO2016)と本邦との違い
大野 新一郎
1
1佐賀県医療センター好生館眼科(佐賀市)
キーワード:
甲状腺眼症
,
ステロイド療法
,
肝障害
,
EUGOGO
,
liver damage
,
steroid pulse therapy
Keyword:
甲状腺眼症
,
ステロイド療法
,
肝障害
,
EUGOGO
,
liver damage
,
steroid pulse therapy
pp.621-627
発行日 2017年6月5日
Published Date 2017/6/5
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000000057
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2011 年に本誌の特集「甲状腺眼症の治療」において「1.欧州の治療(EUGOGO)と日本の治療」,「2.ステロイドパルス療法」と題して甲状腺眼症の治療,特にステロイド治療について解説を行った。その概要は,2008 年に欧州甲状腺学会と内分泌学会の共同ワーキンググループであるEuropean Group on Graves’ Orbitopathy(EUGOGO)により,ガイドラインが提唱され,「甲状腺眼症ではステロイド内服よりもパルス療法のほうが副作用も少なく,優位性がある」また「一連の治療において,メチルプレドニゾロン総投与量8 g を超えるべきでない」と報告された1)。そして今回,2016 年に新たにガイドラインが改訂された2)。今回の新しいガイドラインは本邦においての甲状腺眼症のステロイド療法にパラダイムシフトを起こしたと言っても過言ではない。
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