診療
頭頸部メルケル細胞癌の放射線治療経験
山本 貴也
1
,
角谷 倫之
,
松下 晴雄
,
藤村 卓
,
片桐 佑
,
福井 勝哉
,
中島 祐二朗
,
久保園 正樹
,
佐藤 清和
,
武田 賢
,
相場 節也
,
神宮 啓一
1東北大学病院 放射線治療科
キーワード:
Merkel細胞癌
,
リンパ行性転移
,
頭頸部腫瘍
,
放射線療法
,
リンパ照射
,
後向き研究
,
Kaplan-Meier法
Keyword:
Head and Neck Neoplasms
,
Lymphatic Metastasis
,
Retrospective Studies
,
Radiotherapy
,
Lymphatic Irradiation
,
Carcinoma, Merkel Cell
,
Kaplan-Meier Estimate
pp.1781-1786
発行日 2016年12月10日
Published Date 2016/12/10
DOI https://doi.org/10.18888/J01565.2017141474
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頭頸部メルケル細胞癌(MCC)に対して、緩和照射を除く放射線治療施行症例10例をデータベースから抽出した。新鮮例9例、局所再発に対する術後照射1例であった。全患者の観察期間中央値は49.8ヵ月、最終観察時点にて生存6例、死亡4例で、原病死は1例であった。再発転移は4例に認め、領域リンパ節のみの再発2例、遠隔転移1例、局所の遺残および領域リンパ節の同時再発1例であった。生存期間中央値は84.1ヵ月で、3年全生存率は67.5%であった。無再発生存期間中央値は18.6ヵ月で、3年無再発生存率は46.6%であった。領域リンパ節への照射の有無によって無再発生存率を比較すると、有意では無いものの、領域リンパ節照射群では良好な結果であった。領域リンパ節照射群のイベントは遠隔転移の1例のみであった。晩期有害事象としては、放射線角膜症Grade 2を照射後3年で1例に認めた。その他、口腔内乾燥Grade 2が1例、Grade 1が1例、Grade不明の患側眼瞼下垂を1例に認めた。
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