診療
婦人科腫瘍の鎖骨上リンパ節転移に対する放射線治療の有用性
田中 修
1
,
林 昌秀
,
林 真也
,
飯田 高嘉
1岐阜市民病院 放射線治療部
キーワード:
鎖骨
,
子宮頸部腫瘍
,
子宮内膜腫瘍
,
リンパ行性転移
,
生殖器腫瘍-女性
,
放射線障害
,
放射線療法
,
卵巣腫瘍
,
後向き研究
,
Kaplan-Meier法
,
放射線化学療法
,
RECIST
Keyword:
Uterine Cervical Neoplasms
,
Clavicle
,
Genital Neoplasms, Female
,
Lymphatic Metastasis
,
Ovarian Neoplasms
,
Retrospective Studies
,
Radiotherapy
,
Radiation Injuries
,
Endometrial Neoplasms
,
Kaplan-Meier Estimate
,
Chemoradiotherapy
,
Response Evaluation Criteria in Solid Tumors
pp.1025-1029
発行日 2016年8月10日
Published Date 2016/8/10
DOI https://doi.org/10.18888/J01565.2016374360
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婦人科腫瘍の鎖骨上リンパ節転移に対する放射線治療の有用性について検討した。婦人科腫瘍からの鎖骨上リンパ節転移に対して放射線治療を行った18例を対象とした。鎖骨上リンパ節転移に対する治療のうち、放射線化学療法は13例、放射線治療単独は5例であった。全生存率の中央値は12ヵ月であった。1年および2年生存率は、それぞれ48.6%、9.7%であった。放射線治療に対するCRは1例、PRは11例、SDは4例、PDは2例であった。奏効率(CR+PR)は、子宮頸癌83.7%、子宮体癌25%、卵巣癌50%であった。2年間局所制御率は75.8%であった。有症状患者は7例であった。Grade 2の副作用は5例に認め、皮膚炎2例、血液毒性4例であった。Grade 3の副作用は3例にみられ、いずれも血液毒性であった。鎖骨上リンパ節だけに限局したリンパ節転移の場合は、他の部位に転移が生じている患者よりも有意に予後がよかった。
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