症例
腋窩の結節で初発し、自然消退傾向を認めた皮膚型成人T細胞白血病/リンパ腫の1例
泉 映里
1
,
熊谷 宜子
,
高江 雄二郎
1済生会横浜市南部病院 皮膚科
キーワード:
腋窩
,
CD4抗原
,
腫瘍退行-自然
,
白血病リンパ腫-成人T細胞性
,
皮膚腫瘍
,
免疫組織化学
,
CD3抗原
,
Interleukin 2 Receptor Alpha Subunit
,
CCR4 Receptors
,
Betamethasone Butyrate Propionate
,
皮膚結節
Keyword:
Axilla
,
Immunohistochemistry
,
Neoplasm Regression, Spontaneous
,
Skin Neoplasms
,
Leukemia-Lymphoma, Adult T-Cell
,
Antigens, CD4
,
Antigens, CD3
,
Interleukin-2 Receptor alpha Subunit
,
Receptors, CCR4
pp.647-651
発行日 2017年5月1日
Published Date 2017/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/J01266.2017237906
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78歳女。右腋窩結節を主訴とした。10日前に結節を自覚し、初診時に20×10mm大で弾性硬の紅色結節を認めた。病理組織学所見にて真皮内に異型リンパ球様腫瘍細胞が稠密に浸潤していた。採血にて血清抗human T-cell lymphotropic virus type 1抗体陽性を認め、腋窩結節を全摘した。悪性リンパ腫総合解析検査にてCD3、CD4、CD25、CCケモカイン受容体4陽性であり、他臓器病変を認めなかったため、皮膚型成人T細胞白血病/リンパ腫と診断した。生検1週間後より体幹に小豆大までの紅色結節が複数出現し、2週間後より腋窩結節は腫大したが、新生した結節は1ヵ月半で自然縮小傾向となり、ベタメタゾン酪酸エステルプロピオン酸エステル軟膏外用にて既存病変も消退した。生検後9ヵ月の時点で米粒大前後の結節が月に1個出没するものの、経過は良好である。
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