特集 リンフォーマ・白血病
脳浸潤を認め開頭術を行った成人T細胞白血病/リンパ腫の1例
佐々木 奈津子
1
,
吉岡 学
,
小田 友子
,
真島 瑛美
,
山口 卓
,
原 葉子
,
大倉 理沙
,
大森 俊
,
吉岡 はるな
,
久保 利江子
,
西尾 大介
,
日野 亮介
,
中村 元信
,
梅村 武部
,
副島 慶輝
,
西澤 茂
1産業医科大学 皮膚科学教室
キーワード:
開頭術
,
腫瘍侵入性
,
脳腫瘍
,
白血病リンパ腫-成人T細胞性
,
皮膚腫瘍
,
免疫組織化学
,
致死的転帰
,
拡散MRI
,
頭部CT
Keyword:
Brain Neoplasms
,
Craniotomy
,
Immunohistochemistry
,
Neoplasm Invasiveness
,
Skin Neoplasms
,
Leukemia-Lymphoma, Adult T-Cell
,
Fatal Outcome
,
Diffusion Magnetic Resonance Imaging
pp.1499-1502
発行日 2016年9月1日
Published Date 2016/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/J01266.2016404556
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77歳女。2007年に難治性紅斑により紹介受診し、皮膚生検にて成人T細胞白血病/リンパ腫(ATLL)くすぶり型と診断した。ステロイド外用や紫外線照射を施行したが、治療抵抗性であった。エトポシド内服、インターフェロンγ筋注、ソブゾキサン投与により加療していたが、2014年7月頃より頭重感・頭痛が徐々に悪化した。頭部MRIでリング状に増強効果を示す2cm大の腫瘍性病変を認め、開頭・腫瘍摘出術を行った。病理組織学的に異型リンパ球の集簇と免疫染色で腫瘍硬性細胞がCD3・CD4・CD25陽性、CD8陰性であったことから、ATLLの脳浸潤と診断した。術後ADLは徐々に回復したが、化学療法は患者側が希望しなかった。術後5ヵ月で死亡した。
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