症例
びまん性大細胞型B細胞リンパ腫を合併したMuir-Torre症候群の1例
伊藤 満
1
,
松山 かなこ
,
周 円
,
加納 宏行
,
宮崎 龍彦
,
二宮 空暢
,
清島 真理子
1岐阜大学 皮膚科学教室
キーワード:
S状結腸腫瘍
,
胸部腫瘍
,
結腸切除
,
腺癌
,
皮膚腫瘍
,
腹腔鏡法
,
免疫組織化学
,
リンパ腫-びまん性大細胞型B細胞性
,
脂腺癌
,
致死的転帰
,
Muir-Torre症候群
,
マイクロサテライト不安定性
Keyword:
Adenocarcinoma
,
Colectomy
,
Immunohistochemistry
,
Laparoscopy
,
Thoracic Neoplasms
,
Sigmoid Neoplasms
,
Skin Neoplasms
,
Lymphoma, Large B-Cell, Diffuse
,
Adenocarcinoma, Sebaceous
,
Fatal Outcome
,
Muir-Torre Syndrome
,
Microsatellite Instability
pp.487-491
発行日 2017年4月1日
Published Date 2017/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/J01266.2017233478
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93歳男性。前胸部の出血を繰り返す皮膚腫瘤を主訴に近医を受診、外用治療を受けるも改善せず、紹介となった。初診時、前胸部に10×7×3mm大の充実性皮膚結節を認め、生検にて脂腺癌と診断のもと切除術が行われた。また、PET-CTではS状結腸にFDG集積を認め、精査よりS状結腸癌と診断され、腹腔鏡下高位前方切除術が行われた。以上、これらの経過を踏まえ、本症例は脂腺癌とS状結腸癌を合併したMuir-Torre症候群と診断された。脂腺癌切除術から約1年で右中咽頭にびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)を発症し、R-THPCOP療法が開始されたが、治療開始8ヵ月後に死亡となった。マイクロサテライト不安定性(MSI)検査の結果、脂腺癌組織では5つのマーカーともMSIが検出されたが、DLBCLおよび正常組織ではいずれも検出されなかった。
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