特集 原因が明らかになった皮膚病
臨床例
Muir-Torre症候群
加藤 めぐみ
1
,
北島 麻耶子
,
小宮根 真弓
,
村田 哲
,
大槻 マミ太郎
1自治医科大学 皮膚科学教室
キーワード:
PCR法
,
鑑別診断
,
免疫組織化学
,
遺伝子欠失
,
遺伝学的検査
,
皮膚鏡検査
,
Muir-Torre症候群
,
マイクロサテライト不安定性
,
MutL Protein Homolog 1
Keyword:
MutL Protein Homolog 1
,
Diagnosis, Differential
,
Genetic Testing
,
Immunohistochemistry
,
Polymerase Chain Reaction
,
Gene Deletion
,
Dermoscopy
,
Microsatellite Instability
,
Muir-Torre Syndrome
pp.161-164
発行日 2018年2月1日
Published Date 2018/2/1
DOI https://doi.org/10.24733/J01268.2018215406
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<症例のポイント>Muir-Torre症候群(MTS)は、DNAミスマッチ修復遺伝子変異が原因の、主に大腸癌をはじめとする遺伝性多発癌疾患であるLynch症候群のうち、脂腺腫瘍やケラトアカントーマを合併する一亜型である。胸部脂腺腫の切除治療を契機に、過去切除された皮膚腫瘍と大腸癌、家族歴、既往歴などの再検討から、MTSと診断した1例を報告した。大腸癌組織を用いたマイクロサテライト不安定性検査が陽性であること、脂腺腫の免疫染色でDNAミスマッチ修復遺伝子の1つであるMLH1蛋白の発現がみられないことを確認し、さらに遺伝子検査でMLH1遺伝子のExon4-19に及ぶ欠損を同定した。
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