症例
多発皮膚結節が初発症状の浸潤性小葉癌
山下 尚志
1
,
小川 憲人
,
河合 宏美
,
井石 秀明
,
河瀬 ゆり子
1東芝病院 皮膚科
キーワード:
腫瘍侵入性
,
腫瘍マーカー
,
乳房腫瘍
,
マンモグラフィー
,
皮膚腫瘍
,
免疫組織化学
,
小葉癌
,
致死的転帰
,
乳房超音波診断
,
拡散MRI
,
皮膚結節
Keyword:
Breast Neoplasms
,
Immunohistochemistry
,
Mammography
,
Neoplasm Invasiveness
,
Skin Neoplasms
,
Biomarkers, Tumor
,
Ultrasonography, Mammary
,
Fatal Outcome
,
Carcinoma, Lobular
,
Diffusion Magnetic Resonance Imaging
pp.85-88
発行日 2017年1月1日
Published Date 2017/1/1
DOI https://doi.org/10.18888/J01266.2017115826
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51歳女。頸部や体幹に多発する小結節を主訴とした。7ヵ月前より左頸部や左腋窩に自覚症状のない小結節が出現、増加し、初診時には頸部、両腋窩、両上腕、腹部、一部背部に夥しい数の常色小結節を認めた。結節は弾性硬で皮内から皮下に存在し、結節の皮膚生検では真皮深層の脈管叢を中心に真皮内、一部脂肪組織内に腺癌細胞が浸潤、主に水平方向に密に増殖しており、皮下型の転移性皮膚癌の病理組織像に一致していた。癌細胞は女性ホルモン受容体陽性で血中腫瘍マーカーはBCA 225値が高値であり、特徴的な病理組織学的所見とあわせて浸潤性小葉癌(T0N3M1 Stage IV)と診断したが、乳房内の原発巣は特定されなかった。
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