特集 細菌感染症
多形滲出性紅斑および結節性紅斑を呈した溶連菌感染症の1例
北野 佑
1
,
木村 友美
,
三宅 美帆
,
西島 千博
,
望月 弘和
,
稲沖 真
1国立病院機構金沢医療センター 皮膚科
キーワード:
Amoxicillin
,
Streptococcus pyogenes
,
紅斑-結節性
,
紅斑-多形性
,
細菌学的技法
,
経口投与
,
Streptococcus Infection
,
Sultamicillin
,
静脈内注入
Keyword:
Administration, Oral
,
Amoxicillin
,
Bacteriological Techniques
,
Erythema Multiforme
,
Erythema Nodosum
,
Infusions, Intravenous
,
Streptococcal Infections
,
Streptococcus pyogenes
,
Sultamicillin
pp.1820-1824
発行日 2016年11月1日
Published Date 2016/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/J01266.2017081147
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59歳男。発熱と体幹・四肢の紅斑を主訴とした。水質調査で河川の汚泥に長時間触れた2日後より両肘と両膝に関節痛と紅斑が出現し、続いて発熱と咽頭痛、関節痛の増悪、体幹の紅斑を認めた。検査所見では炎症反応高値、肝機能障害と蛋白尿を認め、咽頭のA群β溶連菌抗原迅速法陽性より溶連菌感染症と診断し、皮膚生検所見から背部の皮疹は多形滲出性紅斑、下肢の皮疹は結節性紅斑と診断した。スルバクタム/アンピシリンの点滴開始により炎症反応と肝機能障害は改善し、蛋白尿の消失と皮疹の消退を認めたことから、これらの症状と検査異常はすべて溶連菌感染症によるものと判断し、感染部は咽頭と推測した。
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