臨床研究
薬剤リンパ球刺激試験の陽性率の検討
大原 香子
1
,
角田 孝彦
,
若林 俊輝
1大原医院
キーワード:
Carbamazepine
,
偽陰性反応
,
偽陽性反応
,
抗細菌剤
,
多剤併用療法
,
非ステロイド系抗炎症剤
,
薬疹
,
Macrolides
,
抗リウマチ剤
,
検査予測値
,
健康食品
,
薬剤リンパ球刺激試験
Keyword:
Anti-Inflammatory Agents, Non-Steroidal
,
Anti-Bacterial Agents
,
Carbamazepine
,
Drug Eruptions
,
Drug Therapy, Combination
,
False Negative Reactions
,
False Positive Reactions
,
Predictive Value of Tests
,
Antirheumatic Agents
,
Macrolides
pp.1825-1829
発行日 2016年11月1日
Published Date 2016/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/J01266.2017081148
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5年間に薬疹の疑いで薬剤リンパ球刺激試験(DLST)を測定した1098件499例についてDLST陽性率を調査した。DLST陽性症例率は24.4%、DLST陽性件数率は14.8%で、年度ごとにDLST陽性率は上昇しており、2剤以上陽性患者の26.7%に非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)が1つ以上含まれていたが、多剤陽性患者のstimulation index(S.I.)値は低めであった。また、薬剤系統別DLST陽性率はマクロライド系抗菌薬、セフェム系抗菌薬、NSAIDs、抗リウマチ薬、健康食品が高く、薬剤別ではカルバマゼピン、クラリスロマイシン、アモキシシリン水和物、NSAIDsが高かった。今回のDLST陽性率が低値であった理由は明らかにできなかったが、NSAIDsは他剤も陽性化しやすいこと、多剤陽性者のS.I.値が高い傾向はないことが示された。
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