特集 悪性上皮系腫瘍
死の転帰をとった遠隔転移のない顔面の局所進行性基底細胞癌の1例
徳山 道生
1
,
倉繁 祐太
,
太田 多美
,
生駒 憲広
,
島中 弘輔
,
馬渕 智生
1東海大学 医学部専門診療学系皮膚科学
キーワード:
顔面腫瘍
,
基底細胞腫
,
皮膚疾患-顔面
,
皮膚腫瘍
,
免疫組織化学
,
致死的転帰
,
拡散MRI
Keyword:
Carcinoma, Basal Cell
,
Facial Dermatoses
,
Facial Neoplasms
,
Immunohistochemistry
,
Skin Neoplasms
,
Fatal Outcome
,
Diffusion Magnetic Resonance Imaging
pp.1361-1364
発行日 2016年8月1日
Published Date 2016/8/1
DOI https://doi.org/10.18888/J01266.2016373704
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88歳女。顔面の皮疹を主訴とした。約10年前、左頬部に皮疹が出現し、約2年前に基底細胞癌と診断されるも無治療で放置、その後拡大したため受診した。左顔面に辺縁不整形でドーム状に隆起し、表面に潰瘍と黒色壊死組織の付着を伴う易出血性の黒色腫瘤(9×8cm大)を認め、MRIでは腫瘍深部の骨破壊像と、左上顎洞、篩骨洞、眼窩への浸潤がみられたが、遠隔転移は認めなかった。病理組織所見、免疫組織学的所見より基底細胞癌 T4N0M0、StageIIIと診断し、対症的治療を選択したが、腫瘍の増大に伴って全身状態が悪化し、初診から8週間後に死亡した。
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