特集 呼吸器と皮膚
臨床例
好酸球性肺炎を合併したT細胞リンパ腫
西野 洋輔
1
,
中島 武之
,
島津 宏樹
,
伏見 博彰
,
元根 正晴
,
谷尾 吉郎
1大阪府立病院機構大阪府立急性期総合医療センター 皮膚科
キーワード:
鑑別診断
,
肺好酸球増加症
,
白血病リンパ腫-成人T細胞性
,
皮膚腫瘍
,
免疫組織化学
,
リンパ腫-T細胞性
,
致死的転帰
,
結節性痒疹
Keyword:
Diagnosis, Differential
,
Immunohistochemistry
,
Pulmonary Eosinophilia
,
Skin Neoplasms
,
Leukemia-Lymphoma, Adult T-Cell
,
Lymphoma, T-Cell
,
Fatal Outcome
pp.593-596
発行日 2015年6月1日
Published Date 2015/6/1
DOI https://doi.org/10.24733/J01268.2015270418
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<症例のポイント>呼吸不全に対する人工呼吸器管理中に皮膚病変が悪化し当科を受診した。皮膚生検により皮膚病変はリンパ腫様丘疹症と診断したが、他臓器病変を含め、T細胞リンパ腫の除外診断は困難であった。難治性間質性肺炎として免疫抑制療法が行われたが、呼吸器症状は徐々に悪化し、呼吸不全により死亡した。剖検により肺病変等に腫瘍細胞浸潤が認められ、末梢性T細胞リンパ腫-非特定型(PTCL)と診断した。末梢性T細胞リンパ腫-非特定型の予後は不良で5年生存率は約30%にとどまる。有効な薬物治療は確立しておらず、病変出現時には進行病期となっている症例が多い。
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