特集 悪性上皮系腫瘍
高齢者の有棘細胞癌にMohs法と切除を併用し局所コントロールできた1例
三浦 慎平
1
,
櫻井 英一
,
高橋 和宏
,
赤坂 俊英
1秋田県厚生農業協同組合連合会かづの厚生病院 皮膚科
キーワード:
Mohs手術
,
顔面腫瘍
,
軟膏剤
,
皮膚疾患-顔面
,
皮膚腫瘍
,
扁平上皮癌
,
致死的転帰
,
塩化亜鉛
Keyword:
Carcinoma, Squamous Cell
,
Facial Dermatoses
,
Facial Neoplasms
,
Ointments
,
Skin Neoplasms
,
Mohs Surgery
,
Fatal Outcome
,
Zinc Chloride
pp.1350-1351
発行日 2016年8月1日
Published Date 2016/8/1
DOI https://doi.org/10.18888/J01266.2016373701
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97歳女。右こめかみ部の腫瘤を主訴とした。約3ヵ月前に出現した右こめかみ部の紅色腫瘤が増大傾向を示し、紹介受診時には可動性不良、弾性硬で潰瘍を伴いドーム状に隆起する紅色腫瘍(70×50×10mm)を認めた。病理組織学的所見より有棘細胞癌と診断した。高齢であること、認知症で意思疎通が困難であること、腫瘍が易出血性で多量の滲出液を認めることを考慮してMohs法による治療を行ったところ、腫瘍の縮小(30×20mm)と平坦化、出血および滲出液の減少が得られた。また、正常皮膚を圧迫していた腫瘍の部分切除を併用することで、Mohs法による皮膚障害を生じることなく十分な減量効果が得られた。その後は腫瘍の再燃なく経過した。
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