若年成人女性の背部に生じたBowen病の1例

31歳女。3年前に背部の皮疹に気づき、その後にそう痒と皮疹の拡大を認めた。紹介受診時には背部に一部痂疲を伴うコイン大の不整形の淡紅褐色局面を認め、ダーモスコピー所見ではscaly surfaceおよびglomerular vesselsと考えられる所見が観察された。病理組織学的所見では表皮全層にわたって異型ケラチノサイトが増殖しており、腫瘍細胞にclumping cellと真皮浅層のリンパ球浸潤を認めたことから、Bowen病と診断して切除+分層植皮術を行った。術後9ヵ月時点で再発は認めていない。