症例
皮疹部より市中感染症MRSAが検出された中毒性表皮壊死症(TEN)の1例
田中 真百合
1
,
藤本 和久
,
船坂 陽子
,
川名 誠司
,
佐伯 秀久
,
石井 浩統
,
根井 貴仁
,
野呂瀬 嘉彦
1日本医科大学附属病院 皮膚科
キーワード:
IgG
,
Mefenamic Acid
,
Prednisolone
,
血漿交換
,
多剤併用療法
,
疼痛
,
経口投与
,
表皮壊死融解-中毒性
,
ブドウ球菌感染症
,
発疹
,
市中感染
,
大量薬物療法
,
Loxoprofen
,
Rebamipide
,
細菌培養
,
メチシリン耐性黄色ブドウ球菌
,
静脈内注入
,
Tazobactam-Piperacillin
Keyword:
Administration, Oral
,
Drug Therapy, Combination
,
Exanthema
,
Infusions, Intravenous
,
Immunoglobulin G
,
Mefenamic Acid
,
Pain
,
Prednisolone
,
Staphylococcal Infections
,
Plasma Exchange
,
Stevens-Johnson Syndrome
,
Community-Acquired Infections
,
Methicillin-Resistant Staphylococcus aureus
,
Loxoprofen
,
Rebamipide
,
Piperacillin, Tazobactam Drug Combination
pp.1270-1274
発行日 2016年7月1日
Published Date 2016/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/J01266.2016355250
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63歳男。全身の皮疹を主訴とした。3日前に尿管結石、胆石の疼痛に対しロキソプロフェンナトリウム、レバミピド、メフェナム酸を内服したところ、翌日に背部に水疱とびらんが出現し、拡大・増悪した。背部を中心に体表の40%に水疱とびらんを認め、皮膚生検で表皮全層に角化細胞の壊死、真皮上層に軽度のリンパ球浸潤を認めた。中毒性表皮壊死症と診断し、プレドニゾロンの内服とヒト免疫グロブリン大量静注療法を開始し、翌日に血漿交換療法を施行した。皮疹は改善し、第29病日に後遺症なく退院した。入院時より皮膚から市中感染型MRSAが検出され、重症感染症の発症が懸念された。入院中に行った薬剤リンパ球刺激試験でロキソプロフェンナトリウムが陽性、貼付試験でメフェナム酸が強陽性を示し、両薬剤が原因薬剤と判断した。アセトアミノフェンが内服テストで陰性を示したため、今後は解熱鎮痛薬として同薬を使用するよう指導した。
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