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足潰瘍を生じたCharcot-Marie-Tooth病の1例
矢野 優美子
1
,
関根 世師
,
川邉 清一
,
河瀬 ゆり子
1東芝病院 皮膚科
キーワード:
Charcot-Marie-Tooth病
,
高圧酸素療法
,
Fluorescence in Situ Hybridization
,
足部潰瘍
,
遺伝子重複
,
遺伝学的検査
,
PMP22 Protein
,
神経伝導速度
Keyword:
Charcot-Marie-Tooth Disease
,
Genetic Testing
,
Hyperbaric Oxygenation
,
Foot Ulcer
,
In Situ Hybridization, Fluorescence
,
Gene Duplication
,
PMP22 Protein, Human
pp.754-755
発行日 2016年5月1日
Published Date 2016/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/J01266.2016318358
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38歳男。16歳頃より足のアーチが変形し、走ることが難しくなったが、杖なしで歩行は可能であった。3ヵ月前に左足外側縁に血腫が生じ、次いで潰瘍化した。左足外側縁に30×27mm大の皮膚潰瘍を認め、両足の逆シャンパンボトル様の筋萎縮、内反凹足、ハンマートウを伴っていた。末梢神経伝導検査では伝導速度の有意な低下を認めた。遺伝子検査(FISH法)でPM22遺伝子領域の陽性スポットが3つあり、遺伝子の重複を認めた。Charcot-Marie-Tooth病type1Aと診断し、左足潰瘍に対し2.8気圧、2時間の高気圧酸素療法を3ヵ月間計50回施行し、潰瘍が上皮化した。しかし、上皮化後も外力がかかり、同じ箇所に皮下出血が出没した。インソールや靴の作成を含むフットケアで対応しきれないと判断し、外科治療目的で整形外科に紹介した。
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