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陰茎褥瘡の1例
浅井 裕子
1
,
小口 真司
,
斉木 実
1長野県厚生農業協同組合連合会佐久総合病院 皮膚科
キーワード:
陰茎疾患
,
褥瘡性潰瘍
,
生検
,
経皮投与
,
Prostaglandin E1-Alpha-Cyclodextrin
,
亀頭
Keyword:
Administration, Cutaneous
,
Biopsy
,
Pressure Ulcer
,
Penile Diseases
,
Prostaglandin E1-alpha-cyclodextrin
pp.752-753
発行日 2016年5月1日
Published Date 2016/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/J01266.2016318357
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74歳男。約半年前より陰茎亀頭部に潰瘍が出現し、抗生剤の外用で治癒しなかった。約4年前より脳梗塞の後遺症のため車椅子で生活していた。亀頭部に15×20mm大の境界明瞭な潰瘍を認め、開口部プラスマ細胞腫症を疑った。在宅往診であったため、皮膚生検は行わずジフルプレドナート軟膏を処方したが、1ヵ月後に潰瘍が増大した。皮膚生検を施行したところ、病理組織学的に表皮細胞に核異型を認めなかったが、潰瘍辺縁の表皮直下に壊死があり、周囲に好中球や組織球主体の炎症性細胞浸潤を伴った肉芽組織を認めた。褥瘡を疑い、おむつ交換の際に陰茎を臀部の方向に巻き込んで固定していることが判明したため、固定を中止するように指導した。また、アルプロスタジルアルファデクス軟膏の外用を開始したところ、1ヵ月後に潰瘍が上皮化した。
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